2022年初冬の日にクラウドファンディングで調べごとをしていた折に、古民家で柚餅子づくりという企画を見つけ参加してみました。
場所は神奈川県相模原市の藤野。山梨県の手前です。アーティストが住んだり、外国人の人にも古き良き日本の雰囲気で人気のところ。
私にとっては山歩きをする際のアクセスする麓の集落ですが、一般には中央道から見えるラブレターが知られているかも知れません。
ということで築200年だか300年もする立派な古民家へ。
そもそも日本家屋好きで伝統工法に思い入れがある身としては、すでにテンションが上がってます。
いまは神奈川県でここから山を越えた次の谷は山梨県。でも武田家の縄張り範囲だったんでしょうね。
まずは急斜面の柚子畑に収穫へ。
畑で育っている金柑もそうですが、同じ柑橘のこの柚子も枝の棘(トゲ)が危険です。
みかん、レモン、グレープフルーツ・・・何気なく楽しんでいる果実も、そういう棘がある中を収穫された苦労の賜物なんでしょう。
上部をカットし、果肉を取り出す。
そしていろいろな中身を準備。えらくご丁寧な品揃えでした。
八丁味噌と混ぜる。
そして詰める。
その後、蓋をして蒸籠で蒸して、2ヵ月風乾・熟成。
しばらく物干し竿を占領していました。味噌の色が染み出てきて、柚子の皮も黒く染まる。
そして出来上がったものをスライスして食べる!
これがうまい。お酒のつまみにも、ということだけど我が家では朝食の添え物がメイン、たまに熱湯を注いでお茶漬け。
柚餅子(ゆべし)というと和菓子を思い浮かべていたのだけど、八丁味噌ベースのこちらは食事に合わせてぴったり。
なぜ同じ柚餅子という言葉で別のものが存在するのか調べていませんが、いま柚餅子と聞くとこちらの柚子と味噌を使った保存食を思い出します。
調べてみると、なんと三重県の親元の近所の醸造所で製造販売している。
独自の進化で濃厚な珍味に…間もなく出荷の『伊勢ゆべし』は“酒のつまみ”にぴったり
しかも、醸造所の名前が母親の旧姓だし、原料の柚子は父親の故郷のものだし、不思議な縁も。
地元でそんなのあるなんて知らなかった。聞いてみたら母親は自分で作っていたらしいけど。見たことなかったな。たぶん興味がなかった、その頃は。
イベントに参加した息子は思い入れがあるからなのか、初めから食べている。いまではどうも好物のレベルの様子。
なんてことがありながら昨年の冬。
ご近所さんから大量の柚子をもらったらしく。
小サイズの柚子なのに、昨年参加していない妻が自己流でがんばって作っていた。
昨年はすぐなくなったけど、今年は長めに楽しめています。
(ちょっとお店には出せないレベルだけど。。。家で楽しむだけだから)